私は昔から疑問があった。
主人公は性格がいいのに、絶対にイケメンを好きになる。
性格がいいのに、モテモテハイスペックヒーローが好き…?
婚活で高望みしてメディアで叩かれてる人と、何が違うのだろう。
それを友人にぶつけてみた。
まず主人公は普通なのに、ハイスペックヒーローに恋をするという罪について。
罪が主人公ひとりにあるのではなくて、ハイスペイケメンに恋をさせないと恋愛物語は商品にならないという構造の罪がある。
これを解決するには、イケメンを好きになるけど、主人公はハイスペイケメンの外見やスペックで好きになったわけではなく、内面で好きになったとする。
そうすることで、主人公の趣向と、物語の構造、2つの理屈が矛盾なく共存する。
これが、性格が良くて普通の主人公が、ハイスペイケメンの中身を見て好きになった、という構成を納得して作るポイントかと思います。
外見でパートナーを選ぶの良くない、という宗教が、現実世界でも、少女漫画内でも機能してるよね。
とくにアラフォー世代以上は。
また、読者さんというのは、イケメンが大好きなんです。
だから、ヒーローはイケメン。これは揺るがしちゃいけないので、疑問すら持ってはいけないんです。
恋愛漫画を描きたいのであれば。
主人公のせいではなくて、読者メリットのため、ヒーローはモテモテでもある必要があるんですね。
私はここまで言語化が必要でした。
ほとんどの恋愛漫画家さんは、この複雑な仕組みを、スッと理解して受け入れて作品にされてるんですよね。
私だけがグズグズ戸惑っておりました。
技術以前に、納得しなければいけない仕組みがある。
そしてそれを答えてくれる人はいません。
そんなに言うなら少年漫画描けば?
マイナーな作品で自主で発表すれば?
とにかく普通の可愛い女の子がイケメンに愛されたらいいんだよ。
イケメンとにかくイケメンを出して。
そう言われてたいていはおしまいです。
でも中には、王道で描いていきたいのに、心の根っこがねじれて納得できていない、という場合があるのです。
もしそうなら、とことんまで調べて言語化して自分にスキルとして覚えさせて納得していくべきです。
そうでないと、個性的なのか王道なのか恋愛なのか風刺なのか、わけのわからない漫画になります。
エンタメにおいて、浅いよりもわからないほうが遥かに罪なのです。
私と同じように悩んでる方がいらっしゃいましたら
何かのヒントになればうれしいです。
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